【毒親持ち】境界線人格障害ってどういうのをいうの?

境界性人格障害
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愛着障害について知る前に、私がこれ私のことジャン!となったのが
『境界性人格障害』でした。

名前を知ったのは高校生のころなんですが、そのときはリストカットしているっていうだけで
(だけでってこともないが)そんな風な名前で診断されるんだ!とショックでした。

今はリストカットをしていませんが、それでも心当たりが多くきっと自分は境界性人格障害で間違いないだろうなーと
思います。
診断は特にされてませんが。(どこで診断されるのかもわかんないし)

目次

境界性人格障害(ボーダーライン)ってどういうの?

境界性人格障害をもうちょっと詳しく知りたかったので、この映画を観ました。

『17歳のカルテ』は一応ボーダー(境界性人格障害)になったっていう女の子が出てくる映画なんですが正直コレコレ!というのはわからなかった。
面白かったけども。

で、今度はこの本を読みました。

この本は境界性人格障害を知るにはぴったりの本でした。

普段はしっかり者で思いやりのある人が、急に逆ギレする、わざと人を怒らせる、不可解な言動を繰り返す、それが境界性パーソナリティ障害だ。

もっと詳しく言うと、

①見捨てられることへの不安感が強い

②対人関係が両極端で、不安定である。

③めまぐるしく気分が変わる。

④怒りや感情のブレーキがきかない。

⑤自殺行為や自傷行為を繰り返す。

⑥自己を損なう行為に沈溺する。

⑦心に絶えず虚無感を抱えている。

⑧自分が何者であるかがわからない。

⑨一時的に記憶が飛んだり、精神病に似た状態になる。

というのが境界線パーソナリティ障害と言われているようです。

幼少期の環境・親子関係・遺伝的要因

境界性パーソナリティ障害となった原因として、
幼少期の環境的要因から遺伝的要因にかけて様々あるようです。

例えば、『密室化した家族』

近年の核家族化の影響で、今までは親と子のクッション役として祖父母や親せきいたけどそれがおらず関係も薄くなったために
親と子の関係はよけいに密接になった。
不完全な親の間に立つ存在がないので、親が子どもにすることの歯止めが効かなくなった。

というもの。

そのほかには『過保護すぎる親』『父親の不在』『忙しくなった母親』などなど。

時代の移り変わりによって境界性パーソナリティ障害が表面化してきたとあります。

ということは、やっぱり境界性パーソナリティ障害の人が増えているんですね。

よく「最近そういう病名(?)を作るからよくない!」という人がいますが、「(医師の商売でそういう病名を増やしてうんたらかんたら)」
というのは間違いで、実際増えているのは間違いありません。

その人の持つ特性・背景によって診断はさらに詳しくなる

境界性パーソナリティ障害はその人の持つ性格・素質・背景によって変わります。

例えば、
生真面目で、妥協できず、潔癖なのは強迫性パーソナリティ。
一見、何でも真面目に取り組む優等生だけど、自分に厳しすぎるために完ぺきを求めすぎてしまい、苦しむという面がある。
厳しすぎる、支配的な両親に育てられたのが原因で、本音を言えない。

↑うちの兄が全く同じようなタイプです。

そして、依存性が強いタイプ。依存性パーソナリティ。
他人の顔色を常に伺い、相手の気分によって左右されやすい。
他人に尽くして尽くして尽くしまくり、結局思うように相手からの反応が返ってこなくて絶望。
幼少期から愛情不足の環境で育ったために、大人になっても常に愛情を与えてくれる存在を探し求め続ける。

↑虐待を受けてきた私はこのタイプです。

そのほかには、失調性タイプ。生まれ持った繊細さのために他人との付き合いに過度に緊張してしまうもの。
そして回避性。他人と面と向かい合う関係が持てず、過度に自分の失敗を恐れるというものなど、

あと数種類ありますが、全部あげていたらキリがないので気になる方は著書を見て自分の症例を探してみてください。

境界性パーソナリティ障害の克服の仕方・支え方。

本書ですごく勉強になったのはどうやったらボーダーラインの人を支えられるか、という項目でした。

以前、境界性人格障害を調べていてわかったのが「ボーダーの人がいかに周囲の人に迷惑をかけるか」ということでした。
2ちゃんのスレで『ボーダーの被害者の会』みたいなのがあって、それによると「こまったちゃん」「メンヘラ」と呼ばれる類の人はみんな
ボーダーで、恋人や家族はすごく迷惑してるっていう愚痴スレでした。

それによると、ボーダーの人は相手をやたらと試そうとしてくる。
「私のこと本当に好き?好きなら一緒に死んでくれる?」みたいな。

見捨てられる不安で過度に相手に依存して愛情を求めるのがボーダーなので恋人や家族は本当に毎回しんどいようです。

愛情がちょっとでも得られてないかも?という気持ちになると「もういい‼死ぬ」となって自傷行為をしてみせたりするようです。

これは私はよくわかります。恥ずかしいくらいにわかります。
特に依存性パーソナリティの人はほぼ全員心当たりがあると思います。

どうやって支えるか。
またどうやって本人は克服するか。

特に支える側の人は一筋縄ではいかないです。
いくら相手のことが好きでも、正直私はこれを夫に渡して「じゃ、支えてね」とは言えません。

自殺しようとするのを止めたり、話をじっくり聞いたり、言い方を考えてみたり。と対処法は様々ありますが
本気で「支えよう!」としている人でない限り難しいです。

境界性人格障害を克服することは愛着障害を克服すること。

ただ、難しいとは書きましたが本書を読んでいると
「克服できるものなんだ」と希望がわいてきます。

生活の中から小さな成功体験を見出したり、自分の感情をコントロールする方法を見つけたりすることは
人に依存せず、自分を確立して生きていくのに必要なことです。

何より、一人じゃない!という気持ちになって、こうして読んでいると解放の道筋が見えてくるような気がしてそれだけでも価値がある気がします。

毒親育ちの人、またその周辺の人には必読の本だと言えます。

愛着障害~子ども時代を引きずる人々~ (光文社新書) 境界性パーソナリティ障害
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