『Papa told me』(ぱぱとーるどみー)という漫画、知ってますか?

1988年から集英社の漫画雑誌『ヤングユー』で連載されていた漫画です。

私はこの漫画と初めて出会ったのは中学二年のころでした。
市立図書館の文庫本コーナーで見つけました。

私が生まれたころに出版されはじめた漫画だったので、私が出会ったときはすでに愛蔵版でした。

なんとなく手に取って読み始めたんですが、これがドハマりしまして。

それまで結構漫画は読み散らかしていたほうでしたが「なんて大人な漫画なんだろう!」と大感動。
そのころ流行り始めたインターネットを見ると既に単行本が20冊以上ありました。

お小遣いなんてもらえてなかった私は、高校になってからアルバイトを始め、少しずつ集めました。
田舎の小さな本屋さんに【『Papa told me』榛野なな恵】と書いたメモを持ち込み
「何巻から何巻をお願いします!」と注文していたのはいい思い出です。

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知世(ちせ)ちゃん。なんて可愛い女の子。

PTM(略)の何が魅力って、そりゃ知世ちゃんですよね。

一巻の表紙の知世ちゃん。

(私立)小学校4年生・容姿端麗・成績優秀・頭脳明晰・センス良し・性格よし

知世ちゃんの家(的場家)は、お父さんと二人暮らし。
お母さんは知世ちゃんを産んで3年くらいで亡くなっています。

なにを隠そう、知世ちゃんは自他ともに認めるファザコン!

一巻のEpisode4では、お父さん以外が自分の名前を呼び捨てにするのが許せず、
先生をカンカンに怒らせるという話がありますし、

イケメンの上級生(乾君)が出てきても、「お父さんのほうがいい」とばっさり。。

知世ちゃんは初めのうちは、

Jpeg

というような、
少し子どもっぽい面もあるんですが、

回を重ねるうちに、(指が写っているのは気にしないでください)

Jpeg

こんなことまで言ってのけるキレッキレの少女になるんですね・・・。
まあこの爽快さがファンとしてはたまらんのですが。

知世ちゃんは私立の名門小学校に地下鉄を乗り継いで通っています。

お父さんの的場信吉さんは売れっ子の小説家。
毎日のように自宅に編集者が出入りしています・・・

なんて都会的な設定ッ!

この漫画のおかげでかねてから小説家を目指していた私の心には、
「私も将来地下鉄の近くのイイ感じのマンションに住んで、子どもは私立に行かせて・・・」
と考えておりました。

ちなみにそのころは地下鉄なんて見たこともありませんでした。

主人公を取り巻く大人たちの切なさ

ここまで聞くと読んだことのない人はなんとなく
「なんか鼻もちならない感じね」
と思うかもしれませんが、実はこの漫画の隠れた主人公は知世ちゃんの周囲の人間たちです。

お父さんの妹のゆり子ちゃん、
編集者の北原さん、
友だちの幸子ちゃん、裕子ちゃん。

上級生の乾君。はとこの強君。

そのほかにも大勢の人たちの人間模様が描かれています。

この漫画には都会の小さな窓一つ一つに明かりを灯すようなエピソードが満載です。

忙しい毎日に埋もれてしまいそうな、人間の数だけの葛藤が描かれています。

知世ちゃんとお父さんの『完璧さ』が許されるワケ。

知世ちゃんと的場父の親子は上記に書いたように非の打ち所がありません。
お父さんもモデル並みにかっこいいし、ひそかに女にも不自由してなさそうです。

そんな完璧な親子ですが、2人にとって妻であり母でもある「千草さん」の死が2人の上に影を落としています。

知世ちゃんがお父さんに執着する理由、
世間に対して「賢く」なった理由は確実に的場父に愛されようとした結果です。

知世ちゃんの母千草さんは、不倫の末結婚・出産しましたが、元々病弱なのもあってすぐ亡くなりました。

駆け落ち同然だったこともあって、夫婦は周囲に理解されないまま結婚しています。

結婚して数年しか一緒にいられなかったのもあって、悲しみは深く、
未だに父が妻の影を追っているのを幼い頃から知世ちゃんは知っています。

同時に、知世ちゃんは「父は自分より死んだ母が好き」ということも知っています。

だからこそ周囲の人の目や、偏見に立ち向かうために子どもらしくいることを諦めたんです。
自分と父を守るために。

読者もそれを無意識に察知して読み進めるので、
知世ちゃんがどんなに生意気なことを言ってもただただ賢い子、いい子、かわいい子という目線で見られるんだと思います。

人の深い部分に流れる悲しみが、読者を癒してくれる。

この漫画のことを「癒される」「励まされる」と評価する人は多いです。

特に知世ちゃんのことが好き!というファンが多く、
ファンの中には自分の娘の名前を知世にしてしまう人もいるらしいです。

この漫画は好きな人、そうでもない人とぱっくりと別れるんですが、その理由が自分に影があるかないかなんです。

私の勝手な憶測ですが、たぶん漫画の『ワンピース』が大好きっていう人はこの漫画を読んでも面白くないでしょう。
逆に、この漫画のファンは『ワンピース』が好きではないと思います。

自分の中に常にどうしようもできない哀しさがある人は、
この漫画に出てくる人たちをすごく身近に感じて飽きないんです。

真面目な分、傷つきやすい心を持つ人々にそっと寄り添うことが出来る漫画って
そんなにありません。

前を向いて頑張る人へ贈る漫画『Papa told me』

……ちょっと読みたくなってきましたか?

ところで、この漫画は今でも数年に一度のペースで発売されているんですが、
初めて読む人は1巻から大体20巻くらいまでの間がおススメです。

今出ている新刊は読んでいません。実は。

だって、なんか画風がちょっと変わってしまっている上に、知世ちゃんも前よりちょっと元気すぎるんで。笑
私は27巻くらいまでで一生楽しめそうなんで、もういいです。笑

古本屋さんには揃ってない場合が多いです。
なぜなら、好きな人は好きすぎるくらい好きな漫画なので手放す人がいないんですね。
ちょっと読むには、1巻とかもう書店さんには置いてない場合が多いし・・・

やっぱりネットで買って下さい。笑

というわけで、今回は思い入れのある漫画『Papa told me』をご紹介しました。
気になる方は読んでみてくださいね。

【追記】『PaPa told me』の新刊を読んでみた!

「新刊は読みません~」と言いつつ、新刊を読んでみました。笑

「新しい絵柄が受け入れられるかしら」と偉そうなことを心配して
いましたが、特に違和感なくいけました。笑

よく考えたら、この漫画って30年近く続いているので
多少絵柄が変わってもしょうがないですよね…。
まあ確かに、知世ちゃんよりお父さんの表情が以前と違いました。
いいんだ、別に…。
ただ、時々こういう口(・ω・)になるのはいかがなものか?

内容は以前と変わらず面白く読めました。
知世ちゃんの周囲を取り巻く人たちの細かい心理描写もさすがといった感じです。

ただやはり以前のような新しさはないですね。
コレがいいと言えばいいんですが…。

知世ちゃんの登場も控えめで、ほぼ出逢った人たちの
エピソードが多いです。

ところで、知世ちゃんのひいおばあちゃんっていたんですね。
千草さんの方かな?
これを知るには他の巻を読むべきなのかな。

気になる方はぜひ読んでみてください。
一話完結型なのでどこから読んでもわかります。笑

こういう込み入った話も相変わらず…

森雨でした。

 

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