こんにちは、森雨です。
今回は寄せていただいた『読者の毒親エピソード・ももこさんの場合』を
お送りします。
このブログで以前マネー・コンプレックスについて紹介しましたが、
あなたはもう読みましたか?
マネー・コンプレックス(略してマネコン)は、多分当ブログで生まれた言葉ではないかと思います。(違ってたら教えて?)
マネー・コンプレックスとは要するに、自分の為にお金を使うことに対するコンプレックスのこと。
子どものころに好きな物が買ってもらえなかったり、
「お前にはもったいない!」と誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントなどを親がケチり、自分の欲しい物を買ってもらった経験がないために、自分に対してお金をかけるということに罪悪感を感じてしまうことを言います。
今回紹介するももこさんはそのマネー・コンプレックスがまさに自分のことだと思われたそうで、体験談を寄せていただきました。
目次
ハンディキャップゆえに常に悲観的な母
ももこさんのお母さまは聴覚にハンディキャップがあるらしく、
長年清掃員として働いていらっしゃったそうです。
ももこさんが4歳の時に両親が離婚。
シングルマザーだったので女手一つで生活費を稼いでいました。
難聴があることにすごくコンプレックスに感じていて、いつも「わたしには○○が出来ない」「どうせ理解してもらえない」とすごくマイナス思考でしたね。
「聞こえないと知られたらなめられるから」といつも口癖のように言っていて、周囲の人には決してハンディキャップがあることを言わなかったんです。
そんな思いが積もり積もって、頑なな性格を作ってきたのかもしれませんね。
私が小さい頃に会ってはいますが、家や電話番号を祖母祖父に教えるなと言われてきました。
ももこさんのおばあさんはお母さん(娘)に同じようなことをしていたようです。
それにしても、母自身も祖母と絶縁状態なのに、どうして同じようなことが出来たんでしょうか?
「負の連鎖」が続いていってしまっていますよね…
これはすべての毒親に共通する点ですがみんな自分のことしか考えないっつーか、考えられないんですよ…
そういう生き物なんです
【毒母】自分への苛立ちが娘に重なっていく…
障害のため、コンプレックスを胸いっぱいに抱えた母の苛立ちの矛先は、
一緒に暮らすももこさんに向かいました。
あれって同じ家にいるとどんどん伝染してくるんですよね。こっちが楽しそうにしていると「何がそんなに楽しいのよ!」って
怒られる。笑 理不尽ですよね
これは私が小学生の頃からですが、いつも母親と服のバーゲンに行くことが多く、(私は行きたくない)ほしい服が別々のお店で、
2手に分かれて買わなければいけないときに私に買ってきてほしいと頼まれるのですが…
詳しく説明せずに色と形だけ伝えられ、私は当然パニックになり、そして間違えたら怒られる…という理不尽なことが何回もありました。
「はじめてのおつかい」みたいに、「買い物メモ」を持たせずに買いに行かす…そんな感じです。
普段の買い物でもこき使われましたが、間違ったものや、値段が高いものを買ったら返品しに行け。とまで言われたり…。
(本当にスーパーに返品しに行きました。母は出向きません)
あと、私が休日のときに、用意が長引いて朝早く出かけることができなくなってしまったときは
「お前が起きるのが遅いからだ!」とか
「仕度が遅い!メイクなんてするな!」
など散々言われてきました。
ちなみに休日にどこへ行くのか前日に告げるわけでもなく、いつも当日になって「早く用意しろ!」と起こされ「??」と思いますね…
でも、本人の予定とか都合を無視する辺り…毒親あるあるですね。よくわかります
母親の一番の味方だった…娘たち
私はずっと「うちにはお父さんがいないからお母さんも一人で大変なんだ。だからお母さんがイライラするのも仕方ない」と思って耐えてきました。
親が間違ってることにフタをしていて、私が悪いと思いこむようにしていました
長い間暴力を受けていると、親に対して反抗したり復讐するどころか一番いい味方になってしまうんですよ。
それで我慢し続けたのが大人になって愛着障害や境界性パーソナリティ障害となって噴出する…
母は昔から「悪いお父さんのところにいてたら悪い子に育つだろうから私が引き取ってよかった」と口癖のように言っていて、私もそうだと思っていたんですが、
今となっては「もし父に育てられていたら」と考えてしまいますね
貯金を徹底する母。社会人になってからも母に管理される!?
バイトは出来るだけ高い時給のバイトを選択。
当然、高校生のころから当時既にみんな持っていた携帯は買ってもらえず、お小遣いすらなかった生活だったそう。
実はその後も給料や貯金を全て管理されていたももこさん。
短大を卒業し、社会人になっても希望の仕事はさせてもらえず、夢とは違う道に進んだそうです。
私もその時は夢の道に進んでも「どうせ私には無理かも…」とか「しょうがない」という気持ちで夢をあきらめて仕事にはげみ、
2年目で「仕事をしている自分」と「親の期待に応えている自分」を好きになり頑張りすぎていたのですがやはり自分には合わず、
長い拘束時間と休日は親に振り回される日々が5年ほど続きました。
そして貯金も管理する。とのことで私の手元に残る給料は月に一万円ほど。
稼いでるのに10分の1以下の金額だけしか自由がありませんでした。
これも毒親育ちの人の感覚でよくありがちなんですが、親の顔色をうかがって生活するうちにいつの間にか親の望むことが
自分の望んでいることだと錯覚していくんです。でもそれ完全にコントロールされている状態ですから!
それにしても、月一万で5年間…花の20代(古いか?)を過ごしてきたももこさん……
普通の親元で育った女の子なら、お給料で好きな店に行ったり、服やバッグや靴を買ったりして
人生で一番好きなように出来る時期なのに……うぅ(T_T)
「何のために仕事しているんだろう?」ハッと目が覚める
ところがある日、ももこさんはお母さんと出かけたときに
いつものように罵倒され、ふと「私は何の為に働いているんだろう?」と
思ったそうです。
そこから家を出るために住み込みの仕事を探し始め、最近無事仕事が見つかりました!
ももこさんから毒親育ちで苦しんでいるあなたへ
自分が「これは嫌だな」と思ったら、自分の思っていることを正直に受け入れてもいいと思います。
他の人がなんと言おうと、自分が嫌なら「嫌」なんです。私は毒親のことを友人に打ち明けたことがなく、むしろ毒親ではない。普通だよね。と自分の気持ちにフタをしていました。しかし、
やっぱり親が嫌なんです。だけど出ていく勇気がないし、やっぱりこのままが安定するし、めんどくさくないし…と毒親のいる「いつもの日常」に戻ろうとするのですが
その「いつもの日常」が「めんどくさい」し「嫌」なんです。信頼できる友人に思いきって打ち明けてみてください。
いざという時はおうちに泊めてもらいましょう!
親がいないのはすごく楽です。
友人に気を使うでしょうけど、でも実は友人よりも100倍ぐらい毒親に気を使ってたことに気がつきます。いざとなったら住み込みもアリだと思います。
仕事を続けたい方は職場に悩みを打ち明けるのがベストだと思います。
職場が毒親事情をわかってくれるかは振る舞い次第です。
それでもわかってくれない職場は後々面倒です。
でも打ち明けないよりは変に見栄をはらなくていいかもしれません。あと、お金のことなんですが、口座を親が握ってる場合もあるかと思います。
その場合、内緒で新しく口座開設したくても家に書類が届くから開設したくてもできない…方がいらっしゃるかと思います。(私も悩みました)ですが、今はスマホと身分証明書があればアプリで口座開設して、一日でカードを店舗で受け取ることができる銀行もあるので
よく調べてみるのもアリかもしれません!銀行の印鑑も、あれってホームセンターで買えたりするんですね。
悩んでいるケースもあるんですよ。でも必ず手立てはあるので、思い切って役所や銀行(不動産屋など)で相談するのも手ですよ。
別に変に思われないし!
【最後に】森からインタビューを終えての感想
今回は親からの金銭的なコントロールを最近まで受けていたももこさんのお話を聞かせていただきました。
社会人になってもお小遣い(自分のお金だけど!)月一万でやってきたももこさんの話を聞いて本当に衝撃でした…。
何度も言うけど、当時のももこさんの気持ちや状況を考えるともうね…(´Д⊂グスン
これから親元を離れて本当に自分の為にお金を使うトレーニングもしていかなきゃならないんですね。
人によっては、セルフネグレクトになったり、逆に反動でお金使いすぎて大変な借金を背負ったりする人がいると聞いています。
ほんと、マネコンは厄介なんですよ…。
それにしても、相当な葛藤もあって家を出たんだと思います。
ももこさんの場合、母子ということで共依存があって当然の環境だったわけですから。
理解のあるお友達は一生大事にしてほしいと思います!本当に理解者は1人でも多いほうがいいですし。
住み込みがいいよ!っていうことに関しては、以前私も記事にしました。
住み込みの仕事はとりあえず家賃や光熱費、あわよくば食費もゼロっていう場合が多いですし、
気軽に一人暮らしを始めるにはいいと思います。何よりお金が貯まるッ!
ももこさん、辛い思い出もあったと思いますが、お話を聞かせて下さってありがとうございました。
こうしてももこさんが住み込みで自分の人生を再スタートさせたことは、
他の「親と離れて一人で暮らしたい」と思っている多くの毒親持ちの方の希望になります!
これから自分らしく、のびのびとマイペースで頑張ってくださいっ。
ももこさん、ありがとうございました!