こんにちは、森雨です!
今回はアキさん(30代女性)の毒親体験談をお送りします。
アキさんは1歳のお子さんを持つお母さん。
実親だけでなく、同じく毒親である義実家の両親とも絶縁して
のワンオペ育児…。
子育てをしながら感じるのは「親への怒りをどう処理すればいいのか…」という
誰にも言えない悩み。
親へ手紙を出してもいいのか…
やめたほうがいいのか……?
毒親を持つ誰もが一度は葛藤する「親との対決」について。
アキさんはどういう結論を出すのでしょうか?
目次
「孫にはもう会わせたくない」限界を感じた瞬間
子どもが産まれてから家に来るたびに母がうちの家具にいちいち批判していたんです。
「このソファ、座りにくい!」「趣味の悪い家具!」なんて言って。こっちも初めは流していたんですが、
子育てにまで批判したり、どこかで聞きかじった育児論をしつこく言われて本当に嫌になりました。
それから、よく考えてみると今までの母や父の言動でおかしいことがたくさんあったなって気づいて…それがきっかけです
それまでは親の言うことは一般常識だと思ってある程度従っていたというアキさん。
義実家と絶縁していて頼れないというのもあり、産後3週間は実家のお母さんに手伝いに来てもらっていたそうです。
産後に親と仲たがいするというのはよくある話かもしれませんが、子どもを産んだことでアキさんは初めて自分の両親を客観的に見ることが出来るようになったそうです。
アキさんのお母さんは妊娠中に「第一子は毒素が出るから流産したほうがいい」と言ってみたり、里帰り中に妊婦の体型を夫(アキさんの父親)と一緒に「デブ!」と何度も馬鹿にしたりと親として以上に、人としてどうかということをよく言っていたそうです。
お母さん側の祖父母はどんな人でしたか?
お母さんは子育てについて色々と口出ししつつも、それは自分の経験からのことではなく
テレビやなにかで聞きかじったことだけということからして、深い考えがあって行動するような人ではなさそうです。
それゆえ、子どもの気持ちも特に考えたことはなかったんじゃないかと思います。
孤独で支配的な父
かく言う私も、似たようなことを言われたことがあります。
孫見たさに言うんでしょうが、本当に自分のことしか考えない毒親あるあるですね。
アキさんによると、お父さんは
- 支配的な父親
- よく暴力を奮われ「誰が養ってやってると思ってるんだ!」発言
- 外では酒を飲まず、友達もおらず
- テレビに向かっていちゃもん
- いつも家族に当たり散らす
…とまあ、よくある支配的な毒父だそうです。
アキさん曰く「テレビはNHKしか基本見せてくれませんでした。バラエティ番組を見て『下らん!』って言って怒るので
私たちも観れませんでした」とのこと。うちも全く同じでした。笑
それで自分の気に入った番組は他の家族に強制的に見せる、というところまで。
怒りの根源は、兄のこと
それを読んで、アキさんの中にある強い怒りの元がお兄さんのことにあるんじゃないかなと思ったんです。
お兄さんはアキさんよりひどい虐待を受けていたんですか?
兄の成績が悪いと、父は兄を殴ったり兄の大切にしているウォークマンを真っ二つにしたりしていました。
母はそんな父を止めるどころか「頭が悪すぎるし、発達障害なんじゃないかな? 昔電話しながら抱っこしてて落としたからかも」
なんて私に言ったりしていました。
どちらかというと、娘にはきついけど、息子には甘いパターンが多いんですがね
私は兄に比べて反論したりしていましたから。それに、兄は長男だったから期待もすごかったんだと思います
アキさんの怒りの原因は、幼少期に見た両親の兄への仕打ちの部分が大きいような気がしました。
泣く兄に暴力を奮う両親の姿がトラウマになっているのかもしれません。
アキさんはお兄さんに「親のことが許せない」と最近言ったそうですが、
5~6年前に既に両親と絶縁しているお兄さんは「あの人たちは変わらない」と言って対決する気も全くないんだそうです。
ことを考えると辛いんです…
友達を虐めていたこと
そのころは意識しなかったんですが、私の言い方は父そのものだったんです。友達に酷いことをして、その子のお母さんから
抗議の電話が来たこともありました。母はめんどくさそうにして謝りにも行かなかったんですが。
子どもの頃によそのお母さんから「うちには来ないで」と言われていました。友達数人から家の人から家に上げないように
言われている、と言われて。本当にショックでした。
毒親の元で育った人はいじめられることも多いんですが、実はいじめる側にいたということもよくあります。
それは幼少期から支配する・されるという関係が他者とのコミュニケーションであると思い込んでいるからなんです。
平等に扱われた経験がないから、相手に対しても支配関係を強いてしまうんですね
「いじめ」は虐められる側が圧倒的に被害者であることは間違いありません。
今でもアキさんは自分にいじめられていた相手の子やその親の気持ちを考えると苦しいそうです。
私はいじめられていた立場ですが、私にはアキさんを責めることは出来ません。
[ad#ad]嫌われるのが怖い
夫が子どもをあやしたりして可愛がるのはとても嬉しいんですが、同時に(私の父が夫みたいに優しかったら…)って
昔よそのお母さんに言われてたのがトラウマになっているからか、大人の女の人がすごく苦手なんです
同じ母親の立場に立ってもなお、子どもを連れた女性に昔自分を拒絶した母親たちを重ねてしまう…。
心の中に住む小さなアキさんが傷ついたままなのが原因だと思います。
話を聞いてみると、上司に対して必要以上に下手に出てしまうことがあるそうです。
また、部下には初めは優しく接しなければと心がけていてもついキツイ口調で責めてしまったりすることも度々あると言います。
あの頃の自分に非があるとわかっているからこそ、今は失敗したくないという思いなんでしょう
時間はかかるかもしれませんが、
あのころと今は違う、大丈夫だよ、と不安でいっぱいな小さなアキさんに言い続けてあげる必要があると思います。
子育てのお手本がいない。理想のお母さんって?
でも、お手本がいない。義実家の親とも絶縁状態だし、同じように毒親育ちのママ友もいないし
私はいつも理想のお母さんについて考えるとき、友達のお母さんみたいな自分に優しくて、明るい女性を想像します。
それはアキさんも同じだと思うし、出来れば自分の子どもには子どもの頃自分が切望したあの母親を与えてあげたい。
でも、私はそれは無理だと思います。
そもそも、『理想のお母さん』というもの自体が幻影でしかないんです。
完ぺきな人間がいないように、完ぺきなお母さんもいないと思います。
どれだけ頑張って「お母さん」しても、子どもが大きくなったときに全力でこれ以上ないくらいの「お母さん」が
出来た!と言えるお母さんはいない。(もしいるならそれは毒親の可能性が高い)
私たちが見たよその良さそうなお母さんが家で子どもに何をしているかはわかりません。
(アキさんにしたように、子どもの友達を傷つけたりするママもいると思うしね)
実際夫の助けもあって、今のところ息子は私よりずっとワガママに、親や周囲に甘やかされて
立派なクソガキに育っています。笑
【最後に】自分のために、思い切り怒ろう
義実家も頼れないワンオペ育児で、本当に本当によくアキさんは頑張っていると思います。
出来たら私が行ってお子さんの面倒見てあげたいくらい(おせっかいか。笑)
義実家に息子を預けまくっている私が(ごめん)アキさんに先輩面して言えることはあまりないけど唯一言えることがあるとすると、
無理すんな!ってこと。
私たち毒親育ちは健全で愛のあふれる家庭で育った人たちよりもずーーーっと子育てが困難です。
どれだけ困難かというと、アフリカの動物園に住むシロクマくらいです。
暑さに慣れてないのにうっかりそんなところに住んじゃったもんだから、しんどいなんてもんじゃない!って
ときもある。自分の環境を考えると狂いそうになることもある。
仕方ない、ここはアフリカだから。
夫がシロクマ(妻)のために一生懸命氷を運んでくれるだろうけど、きっと北極にはならない。
でも暑いけど生きていけないほどじゃない。
同じ先輩ママで言うと、以前紹介したそらママさんは外の助けを借りながら2人のお子さんを
必死で育てるママでした。
自分が生きやすく、子どもを守るために他人の力を借りるのは悪いことじゃない。
むしろ、こうして人の善意を借りて生きていくことがうちの親たちは出来なかったんじゃないかと今は思います。
だから何が言いたいかと言うと、アキさんは思い切り自分の為に怒っていいんです。
アキさんは親に向けた手紙を書いていたんですが、私はもうこの手紙を100枚くらい印刷して送ってやれ!と
他人の親であっても怒りにまかせてそう思うくらいです。
しかし、結果的にアキさんが親の改心を期待してしまうのならおススメしません。
まだ絶縁して1年くらいのアキさん。
きっとこれから親に対しても、家族に対しても色んな感情が入り混じると思います。
お兄さんのことを考えて親に怒る優しさも、子どものためにいいお母さんになりたいという想いも
その中でも大切にしてほしいと思います。
大切なことなのでもう一度言います。
絶縁を決めたきっかけから教えていただけますか?