こんにちは、森雨です。
突然ですが『マネーコンプレックス』って言葉、あります? ネットで検索してもなかなか出てこないんですが(昔の私のブログが出てくる。笑)・・・これってただのコンプレックスですかね?
今回は毒親育ちにありがちなお金のコンプレックスについて考えてみたいと思います。
目次
誕生日もクリスマスもなかった幼少期
親はいつも「金がない」とぼやいていました。
だから私のちょっとした「○○が欲しい」というわがままにも
「うちにはそんなお金はない」「贅沢言うな!」と怒鳴りつけていました。
実際にうちにお金があったかなかったかどうかは知りませんが、
誕生日もクリスマスも何か欲しい物を買ってもらったという記憶はありません。
不憫に思った祖父母が(うちは両家の祖父母が近かった)いつもお小遣いを結構な額くれていましたが、
その場で親に取り上げられて管理されていたために使った記憶がありません。笑
私が5歳のころ、どうしてもお風呂で泡が出るおもちゃ(泡でソフトクリーム屋さんとかができるやつ)が欲しくて、
一緒にデパートまで行って買ってもらいました。
祖母はそのときたまたまお金を持っていなかったので、結局小さなおもちゃだけ買ってもらったんですが、
帰宅すると親にすごい剣幕で叱られました。
「お姉ちゃんや兄ちゃんはそんなわがまま言わなかった!どうしてお前だけ!」と殴られて
おもちゃを取り上げられたのを覚えています。
そのときから、
「(お金を使うような)欲しい物をねだるのは悪いこと」
という認識ができました。
好きなものを買ってもらえないなら、と、
たまにスイミングの帰りに親が渡してくれていたジュース代(100円)を貯めていたことが
あるんですが、
いざ使う段になって缶切りで貯金箱を開けたのが見つかって公園の隅で母に殴られ、蹴られました。
「泥棒!泥棒!」と叫んでいたのを覚えています。
そのときから「子どもはお金を持つということはできない」と学びました。
「お金を使う」ということが怖い。
高校くらいになって、アルバイトをするようになってからもお金を使わずに貯めまくりました。
時間さえあればアルバイト。
アルバイトをしている間はお金に対する「罪悪感」が消されているような気がしていました。
そんな生活を長い間していたので、
大学生になり、周囲を見渡して驚いたことがあります。
それは「みんな自分のためにお金を使っている」ということ。
アルバイトやお小遣いで服を買ったり、友達とお茶したり、
人気のコスメや雑貨を手に入れていました。
料理教室に通ったり、フィットネスをする子もいたし、
自分の好きなブランドを見つけて、その店の服のバーゲンに
出かけていく子も多かったです。
私はそれが出来なかった。
というより「自分の欲しいもの」がすでによくわからなくなっていました。
だから誕生日でさえ、彼氏や友達から「何が欲しい?」と言われても応えることが出来ずに、
いつも思いついた適当なものをもらっていました。笑
どこか出かけるときも、何か必要なものを買うときも常に最安値をチョイス。
友達が新幹線を使うといっても私だけ高速バス。
みんなでどこか出かけよう、という話が出るたびに「お金を使わなきゃいけない・・・」ということで気が重く、断ったりしていました。
夫の育った環境がうらやましい
夫と私の育った環境(お金に関して)は真逆でした。
夫は初孫で祖父母や親に可愛がられ、あれやこれやと周囲はことあるごとにおもちゃを買い与えていたようです。
夫の兄弟は4人いるんですが、まだ捨てずに置いているというので見せてもらうと、ものすごい量でした。
「○○は~が好きだったよねぇ」と義母も懐かしそうに目を細めていました。
それを見て私はなぜか涙が出そうになりました。
「私の親は私の好きなものなんて知らないだろうな」と思ったからです。
好きな漫画やキャラクターなんて知ろうともしなかった。
よく読んでいる本を見ては「くだらない」「それより勉強すれば?バカなんだから」と言われていました。
図書館で借りてきた詩集をリビングに置いていると「偉そうにこんなもの読みやがって」と言われたり、
何か好きなことについて話そうとすると「邪魔だから自分の部屋に行ってな」と言われて終わり。
そんなことを思い出して嫌な気持ちになりました。
夫に話すと「今から自分の好きなものを買えばいいじゃないか」と言われたり
「そんなに欲しかったのなら、昔使ってたおもちゃ好きなのあげるよ」と笑われましたが、
そんなことでは収まらない気持ちがありました。
お金に支配されたくないという気持ち
「お金お金お金お金言いたくない!」
と思いつつ、常に、
「お金がない私は死んだほうがマシかもネ・・・」
と思ってしまいます。
ちなみに「お金がない」というのは本当に絶望的に「お金がない」状態なのでは決してなく、
身を粉にしてお金を貯めまくっても・・・それこそ一億くらい一気にお金を手に入れても「お金ない!!」と言っていると思います。
この強迫観念はたぶん両親も感じていたことなのでしょうが、、要するにコンプレックスなんですよね。
自分の価値がお金に換算されるような、そんなコンプレックス。
それによって、
「お金様を使ってエステだ?流行りのパンケーキだ?!ホットヨガだ?! とんでもねえこと言うな!おめーみたいなのにはもやしで十分だ!」となるわけです。
たとえお金を使って自分のために何かしたとしても(旅行とか?)
「…使ったらお金がなくなる。どうしよう」という罪悪感が付いて回るんです。
せっかくお金を使ってもこれはほんとアカンですよね。笑
特に女の子の「マネーコンプレックス」は困ると思うの
さっきも高級エステと言いましたが、
女の子でこのコンプレックスを植え付けられると本当に本当に困るんですよね。
女ってほら・・・一定の年齢になったらみんな服装とか化粧とか持ち物とかこだわりはじめて、お金がかかるじゃないですか・・・。
そのときに「お金かかる!私なんかにそんなお金使うのは・・・」となっていると、
雪だるま式にコンプレックスは大きくなってきます。
「あの子キレイだな・・・どうせ私なんて」
「あ、あのバッグ可愛い・・・でも高そうだし・・・」
「私なんてデブだし友達もいないし・・・消えてしまいたい・・・」
となるわけです。
綺麗な人は自分にお金かけてる。でも自分にはお金かける価値もない。
だからブスデブ死ね自分!みたいな思考回路なんです。
お金はお金でしかない
お金はお金でしかない。
お金は大事じゃないなんて言いませんが(そんなこと言ったらお金に困っている人に失礼だし)
そのお金で自分の価値が決まるわけではない。
お金を自分のために使ってもいい。
むしろ、お金は自分のためにこそ使わなければならない。
当たり前のことのようで、愛着障害もちの自己肯定感の低い私にとってはそれも大事なことなんです。
そして実行するのは、とてもとても難しい。
『マネーコンプレックス』は自分に対する自信のなさの証拠。
困りますよねえ…。
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