こんにちは、森雨です!
今回は大人気の毒親体験談です。
関東在住【のんのさん・20代女性】の毒親体験談を
しっかり聞かせていただきました。
のんのさんは、結婚してからボーダーが発症したというケース。
新婚さんなんですが、夫への対応について悩んでいるということで依頼を受けました。
目次
元ヤンの母と犬を虐める祖母?!冷めていた子ども時代
送っていただいたメールを読んだんですが…のんのさんのお母さんは元ヤンなんですか?(直球)[/voice]
夫婦喧嘩の絶えない家のお母さん(お父さん)が子どもに優しいわけないですよね。
夫婦間のどうしようもない苛立ちを抱えたまま、親は必ず子どもに怒りをぶつけます。
子どもにとっては知らねえよっていう話なんですが、これが子どもという立場の哀しさ。
夫婦喧嘩が原因でいつも八つ当たりされていた、という毒親育ちも多いです。
保護者が3人も家にいたのに誰ものんのさんやお兄さんに甘えさせてあげたりすることもなかった…というのは、
情けない話です。
子どもを健やかに育てるには必ず『安全地帯』なるものが必要で、
それが無いと子どもは外に出てストレスを感じたときに吐き出す場所が無い状態ということから
自傷に走ったり、逆に人を痛めつけたりすることがあります。
犬の虐待なんて…そんなもの見せられて育ったらさぞつらかったと思います。。
(犬は精神的に病んで、よそに貰われたそうです)
多くの毒親育ちは親に言われて傷ついたことはいつまでも覚えているものです。
何年たってもそのことが行動を左右することもあります。(まさに呪い!)
のんのさんは子どもの時から親を無視できた、というのはすごいと思いましたが、その『無視』は過酷な環境にいたからこそ生まれた能力で、
必ず彼女の中で何かを殺して出来たものなんです。
必死で無理して『無視』していたと思います。
そうでなければ、今悩んでいないはずなんですよ。
自傷行為は別にリストカットに限りません。
例えば、のんのさんのように髪の毛を一本ずつ引き抜く人もいますし、頭をゴンゴン叩く人もいます。
爪を執拗に噛む人もいれば、不特定多数の人とのセックスや自慰行為が自傷行為として認められることもあります。
毒親育ちの多くは気づいていても見て見ぬふりをされたり、気持ち悪がられたりして余計に悪化していくことが多いようです。
子ども自身もそのことを見越して必死に隠したり…
のんのさんの7つ上のお兄さんも、話によると社会人になってから自殺未遂を繰り返しているそうです。
安全地帯を得られなかった子どもは生涯ストレスに過敏に反応してしまう傾向にあります。
きっとお兄さんも、のんのさんと同じく愛着障害で辛い思いをしているのだと思います。
のんのさんの親たちについて考察する
今回、元ヤンだったお母さんが子どもに暴力を奮ったり、暴言を吐いたり
するようになった経緯を色々と考えましたが、
お母さんの実のお母さんは既に故人で、お父さんがいるけど関係は良いということで
謎が深まりました。
確かに、母がヤンキーになった特別な理由はないようでした。
母は一人っ子で、優しい両親の元で育ち、中高生になってその気の強さからちょっとしたワルになったんでしょう。
私は母親がのんのさんの髪を引っ張ったり、怒鳴りつけたりしていた理由の8割は夫とその母(祖母)に
原因があると思います。
元大企業の社員だった父の失業とその後のパチンコ三昧。
ただただ嫌味な姑。
両親はのんのさんが小学生のころに離婚したそうですが、もしお母さんが真逆の性格(穏やかで平和主義)だと
離婚せずもっと悲惨なことになったような気がします。
(まあ、どっちにしろ子どもは振り回されるわけですが)
聞くところによると必死に子育てするがゆえに暴力的なことに走った…というよりは、
子どもの接し方がよくわからなかったんでしょうね。
妻が子どもに虐待や暴力を奮っているのを見ても、何とも思わない夫が少なからずいます。
妻が子どもに暴力を奮うというのはある意味『SOS』を出しているのと同じなんですが、
それに夫は気づかない(気づこうとしない)と、エスカレートします。
無意識に(もっと子どもを痛めつけないと気づいてもらえない)と思うからです。
女性は共感を求める生き物です。
夫に「育児や家事お疲れ様」と頑張りを認めてもらえないと、ストレスはたまる一方です。
そして、境界性パーソナリティ障害が発症する
やたら性欲が湧くとか、すぐセックスに持ち込むとかありました?
お金に余裕があり、包容力のある年上の男性が好きだったし、お酒が入ってしまえばどうでもいいやと思って…。
安全地帯を得られなかったのんのさんは、親(祖母も含め)以外に自分を子どものように包み込んでくれる場所を
探していたんだと思います。
自分の身体や精神面のケアがおろそかになるのも愛着障害やボーダーの特徴です。
そして、とうとう運命の人と出会い、無事最近結婚されたそうですが、そこから安全地帯を得て落ち着くどころか、境界性パーソナリティ障害を発症してしまったようです。
夫は私の対応に困って、黙り込んでしまうんです…
ボーダーはとにかく自分を愛してくれる人を試します。
それまでずっと波の高いところに船上生活をしていたから、揺れない場所というのが
なんだか信じられなくて何度も踏んで確かめます。
のんのさんが境界性パーソナリティ障害になったのは、至極当然の流れです。
これまで親のことで無理してきたので、今安全地帯に上がってホッとしたんでしょう。
よく鬱は心の風邪なんて言いますが、ボーダーもそれと同じです。
同じように、心がクタクタに疲れているんだと思います。
休息(投薬やカウンセリング)が必要なんです。
周囲の理解を得ることは本当に大事
読んでもらうようにしています
理解を得るというのは本当に大事です。
自分を知ることにもつながります。
「これが私なんだから受け入れて!」
という態度ではなく、病気を説明し、
「私は実はこういう過去があって、こういう風になってしまうから、
長い目で見ていただけませんか」
くらいのスタンスでいけばきっと大丈夫です。
おススメの本は、ボーダーの咲セリさんと『境界性パーソナリティ障害』の岡田尊司先生の対談『絆の病』と
好みは分かれるかもしれませんが、『隠れビッチやってました』も参考になるかと思います(漫画なので読んでもらいやすいしね)