こんにちは、森雨です。
あなたは子育てをしていてキレてしまうことはありませんか?
程度は違えど、怒りをコントロールすることが難しいと感じているママは相当
いると思います。(パパもね)
かくいう、私も結構キレちゃうママです…!
これまでも結構キレるについて記事を書いてきたんですが、
これまでは「夫にキレてしまう私」についてばかりでした。
今回は先日(2/17)放送のNHKすくすく子育てを見て
「どうして子どもにキレてしまうの?」について悩んでいる人が私も含めやっぱり多いんだ、と気づきました。
そこで今回は子どもにキレてしまうメカニズムについて考えてみました。
目次
【はじめに】『キレるママ』がとりあげられる時代
キレちゃう、ということに関しては田房英子さんのキレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~ (バンブーエッセイセレクション)で一躍話題になりました。
私も今まで何度もキレるについての記事を書いてきたし、
しかしこれは夫に対してキレてしまったときの話なので、今回は別と考えてください。
今回は子どもにキレることについてです。
私はNHKの『すくすく子育て』でキレる母親というものが取り上げられることに非常に驚いたし、
「いい時代になったなー」と思いました。
そして(キレちゃうのって仕方ないよね?んねっ?)というスタンスでもなく、
「どうしたらキレずに子どもと接することができるか?」ということに焦点を
当ててることに感動しました。
ひとむかし前は「子どもを叩く、キレるなんてよくあること!」ってんで、どちらかというと躾の一環として考えられることが多かった気がするんです。暗黙の了解で。
ネットがここまで浸透したこの世の中では子育てのいい面、母親とはこうあるべきというものが
多くの目(世代・性別問わず)にさらされています。
その中で「実は子どもにキレちゃうんだよ」と発信できるのってものすごく勇気のいることだと思うんです。
実際、街に出ると時折誰もが目にする「子どもにイラついてついきつく叱りつけている母親」は見ていて愉快な物じゃないし、私自身も幼少期を思い出してざわついて鬱になるくらいなので母親が「私子どもにきつく怒っちゃうんです…!」と言っても(子ども相手にキレるなんて最低)としか思われないのが現実です。
だから、「私もキレちゃうよ!」「私もそういうときあるよ!」「あるあるだよ!」って共感することが出来て、なおかつ「どうしたらキレずに子どもと接することができるのか?」を真剣に考えようとする今の世の中すげーです。
その礎になったのは、リレーをするように育児漫画を書き続けた多くの働くママたちだし、
それに共感し、これまたリレーのように他のママへと共感の輪を広げていった母親たちです。
そして忘れてはならないのが毒親育ちの我々です。
母親の苦しみをダイレクトに受けてきた私たちが同じように母親になったとき、
「母のようになりたくない」と思うのは当然です。
そして子どもの為にも、これ以上連鎖を繰り返さないためにも
「母のようになりたくない」と苦しむのも当然です。
そんなわけで(長くなったけど)
「キレちゃう」と訴える全てのママたちは前向きで、賢くて、
心から子どものことを考えるママだということを前置きしておきます。
子どもにキレてしまうときってどんなとき?
子どもが泣くとき
私は現在3歳(男子)の母親です。
日中は一人で子どもをみています。
私も今まで何度も子どもを怒鳴りつけたし、泣いたし、物に当たってきました。
それは新生児のときからです。
ていうか、むしろ子どもが赤ん坊のときのほうが圧倒的に怒っていました。
今考えるとあんな小さな、生まれたばかりの人間にそんな怒ることあったのか?とは
思います…が、あのころは本当に辛かったです。
第一に子どもの泣き声。
子どもの泣き声は生物学的に神経を逆なでするようにできています。
緊急地震速報みたいなもんです。こっちを焦らせるような音をわざと出しているんです。
子どもが一人目で、初めての育児だったからかと思いますが、
子どもが泣くたびに余裕がなく、早く泣き止ませなければという焦りがすごかった。
バスで突然携帯が鳴り出してあたふたする感じです。
責めるようにこちらを睨む、見えない目がありました。
責められると、(特に)責められることで躾をされてきた私たちは
子どもが泣くのは自分の責任だ、私が悪いんだと無意識に感じるようになります。
そして子どもが泣き声を立てるたびに怒鳴りつけられているような気分になっていました。
酷いときは、泣くたびに「もうわかったって!」「うるさい!」と怒鳴ってたし、
未だに忘れられないのが新生児期に1時間ごとに起きて泣くので、
真夜中に「どうして眠らないのよぉぉぉぉおっ!?」って叫んだことがあります。。
(隣の部屋で寝ていた夫が飛び起きた)
こういう新米ママの焦りや孤独やいら立ちはホルモンも関係しているのはよくわかるんですが、
(赤ちゃんは泣くもの!)という言い換えれば(社会人は残業するもの!)みたいなものがあり、
赤ちゃんに対するフォローはあっても、ママが追い詰められることに対する対処法はほぼ無いんですよ。
だから、赤ちゃんが泣く理不尽さに母親なら耐えなければとみんな必死で頑張るんですが、
みんな徐々に体力も精神力も消耗していくんです。
育児は常に手探りだし、その中でもせっせと工夫を凝らして泣き止ませたり、あやしたり
努力するんですが必死なところに神経を逆なでするものがあったら、
わたし一生懸命やってんだから、ちょっとは応えてよ!!
と思ってカーッとなっちゃうんですよね…
そんなときに周りに「ママがイライラするから赤ちゃんも泣くのよ~」なんて
言われたときにゃ……( ;∀;)ねぇ。
子どもがいうことをきかないとき
子どもというものは言うことを聞かないもの。
「やめなさい!」と何度言っても聞かないとき。
何で今!?ということを平気でやるのが子どもです。
子どもはそういう生き物です。
突然ですが私は子どもが生まれる前、外でいらんことをしている子どもを
見ていると(しつけがなってないな~)なんて思っていました。
そういう子に限って親も「やめなさい…」って控えめだし、もう親ほんとアカンやんって感じでした。
今ならその親の気持ちがよくわかります。
たしかに、ネットでよくいう「こういう親ってどうなの?」っていう人も現実にいるっちゃいるけど、私はあれは少数派だと勝手に思っています。
もう「キー!やめんかいっ!!」って言っても聞きゃしねえと
わかっているから内心(どうせやめろって言ってもやるんだろバカ…)と
思っているから控えめなんですね。笑
諦めてるんです。
相当疲れてるんだと思います。
支援センターやスーパーやショッピングモールなんかでそういうお母さんゴマンと見ました。
みんな、もしここで『お母さん、偉い。頑張ってるわね。お子さんいい子に育ってますね』なんて言われたら泣き崩れそうなぎりっぎりの状態でいる。
「やめなさい!!!」っていう親はある意味、子どもに言ってきくってわかってるから叱っているんですよね。
「やめなさい……(体面を気にしつつ)」の親はすでに子どもが言って聞く子でないということを
身に染みて知っていたりするんですよ。あー、大変だ。子育て大変だよ……マジで(´;ω;`)
話が脱線しました。
子どもに言うことを聞かせようとするときとはいったいどんなときでしょう。
- 子どもが人に迷惑をかけそうなとき
- 子どもが騒いでいるとき
- 子どもに何かさせたいとき(記念撮影等のイベント)
- 子どものためを想って言うとき(ちゃんと食べなさい的な)
- 子どもが危ないことをしているとき
- 子どもがやろうとするだろうことがアカンことだと思ったとき
- 子どもが他の子の中で一人だけ勝手な行動をしているとき
子どもがやることの一歩先に立って考えるというのは、親なら無意識にやってますよね。
保護者にとって危機管理能力は子どもを守るために大切だということは確かですが、
これが行き過ぎるとちょっとお互い辛いんですよね。
必死になって「あれダメ!」「これはやるな!」って言ったり、
「記念の写真撮るんだからちゃんとして!」
「みんなちゃんとしてるんだからちゃんとしなさい!!」
なんて言って聞かなかったら、頭の中で、
(こんなに一生懸命あんたのためを思ってやってんのに…!あんたって子はぁぁぁ!!)
って思い通りにならない報われない怒りや哀しさでいっぱいになっちゃうんですよ。
で、限界を迎えて怒鳴り散らしたり、手が出たりします。。
【実録】息子にキレそうになる瞬間を調査してみた
うちの子は3歳で、それはそれは可愛いくて賢い子です。(堂々)
周囲のママ友なんかにも「えっ○○(息子)くんは穏やかだし、おとなしいし、
全然キレるところないじゃん!」と言われるくらいです。
しかし、やはりイラっとすることはあります。
特に日中一対一でいるとどうしても疲れがたまります。
【実録】パズルで一緒に遊んでいたときのこと
その日私は朝から体調がすぐれず(よくある)
ソファに横になっていました。
息子が「おかーさん、パズルであそぼ!」っていうんで、
「えー…」「ちょっとしんどいので、できたら」「1人でやってほしい……」
なんて言ってたんですが、あまりにしつこいのでしぶしぶ付き合うことに
しました。
息子がやっていたのはごく簡単な数ピースのパズルだったんですが、
息子は「これかな?」「あれかな~?」と色々と置き換えてやっておりました。
私は「パズルっていうのはここのところを見て、こういう風につなげるんだよ」
なんて言いながら息子に教えてました。
パズルがなかなか完成しない息子に出来るだけわかりやすいように教えていたんですが、
だんだん出来ない息子にイライラしてきて、
「だからこうだって言ってるじゃん」
「はじっこの色が違うでしょ。ちゃんと見て!」
「お母さんの言う事聞いてる?」
なんてごちゃぐちゃ言い出して、それと同時にイライラは募っていきました。
しかし、息子はそんなことはおかまいなしに「これかな♪」「あれかな?♪」と
全然違うピースを置いていくもんだから、イライラはふりつもり、
「違うって言ってんでしょ!?」
「なんで出来ないの!」
と怒鳴り散らしておりました。で、「もう知らん!」と息子をほったらかしにした
もんだから息子もとうとう泣き出してしまいました。
【検証】なぜ怒ってしまったのか
書き出してみると、ほんとくだらないしほんと息子に申し訳ない思いで
いっぱいになりました。(同時に恥ずかしい( ;∀;))
でも、勇気をもって検証してみます。
なぜ私は子どもにキレてしまったんでしょうか。
その原因は全部で3つです。
- 体調が悪かった
- 教える立場に立ってしまった
- 息子の気持ちを考えられなかった
まず、最大の理由が体調が悪かったこと。
体調が悪いってことは、つまり余裕がない状態だということ。
疲れて頭の回転が遅くなっていると、いつもなら3分かけて考えられることが
5分かけても考えられません。
そのため、落ち着いてものごとを判断できなくなりネガティブ思考に陥りました。
次に、パズルを自分が教える立場にうっかり立ってしまったこと。
体調が悪くて、遊びをさっさと終わらせたかった私は「早く早く」「早くうまく」と
確実にパズルを完成させるための方法を息子に教えようとしました。
そのため、一生懸命考えてパズルが出来るようになるようレクチャーしたわけです。
その姿はまさに教師と生徒。やっていることはお勉強です。
うまいこと教えてあげたんだから、ちゃんと見返りが欲しい(出来てほしい)
と勝手に考え、次第に「子どもができるようになること=見返り」として見ていたんです。
そのためふざけていたり、集中しない息子に対して徐々に「なんで教えてやったのに出来ないわけ?」
「ちゃんとやりなさい!」と命令するようになり、しまいには「馬鹿!」と出来ない息子を罵るように
なったわけです。
このことに気づいたとき、父に勉強を教えてもらっていたときのことを思い出しました。
父はいつも勉強を教えながら、徐々にヒートアップしていき私が正解しないと包丁を突き立てる
ようになりました。
父は「教えてやった見返り」を私に求めていたのに私が出来るようになかなかならなかったので、
キレたんだと思います。
正解しないことで、出来るようにならないことで「教え方間違ってる」と言われたような気持ちになって
イライラしたんでしょうね。
最後に息子の気持ちを考えなかったこと。
息子はただただ私とパズルで「遊びたかった」だけだったんです。
決してパズルのやり方を教えてほしかったわけではなかった。
ふざけて「あれかな?」「これかな?」って置いてみることで私と遊んでいたんです。
でも、私はその気持ちを読み取らなかったし、自分のことばかり考えて息子の気持ちを
考えませんでした。
むしろ「私がしんどいけど頑張ってるの、わかってよ!」という身勝手な気持ちでいっぱいだったんです。
そのせいで、パズルの完成を自分の頑張りの成果だと解釈して出来ない子どもにキレてしまった。。
余裕がなく「子どもの気持ちを考える」という作業ができなかった結果です。
子どものため、という謎のプレッシャー
いいお母さん、というのはいつも「子どものために」という謎のプレッシャーを
かけられています。
私はパズルをしながら「子どものために遊んでやらなければ」「子どものためにパズルくらい教えてやらなければ」と
いう想いがありました。だからソファから起き上がってパズルを教えたんです。
子どものため、というのがいつしか自分の承認欲求に代わり、見返りを求めてしまう。
初めはそんなつもりなかったはずなのに、いつしか「支配的な母親」になるママもいると思います。
キレるママに共通しているのが、「子どものため」を考えすぎていることです。
結果だけ見て責められがちですが(叩いた後、怒鳴った後など)実際は自分を蔑ろにして子どもと接しようとした挙句キレた、と
いうパターンのほうがほとんどです。
疲れが溜まっていたら休むことが必要だし、体調がすぐれないのなら医者にかかることだって必要となります。
私の場合、自律神経とホルモンバランスの具合がよくなく薬を飲んだら多少マシになります。
子どもも含め周囲はいつも優しいママを求めるし、自分も「いつも優しいママ」を強いるもんだから、
「本当の私」がいつか膨れて爆発し、一番近くにいる弱い存在にいってしまうんです。
子どもを大事にするには「大事にされるお母さん」が必要です。
毒親育ちの自覚があるお母さんはなおのこと、こまめなフォローが必要だと思うんです。
じゃあ、どうやって子育てにおいて「キレそう」「虐待してしまいそう」なときにフォローを得るか…という問題ですが、
これは次の機会に一緒に考えたいと思います。
次回も読んでね。
森雨でした。
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