こんにちは、森雨です。
モラハラ父を持つあなた。
モラハラ夫を持った母。
そんな機能不全家庭の中で生きてきた方はいませんか?
『毒親』というと、どちらかというと母親に注目が向きやすいんですが、実は毒父を持っているという人も多いんです。
しかし、毒父は毒母と違い目立ちません。
先日、Twitter界隈でこんなハッシュタグが話題になりました。
#私が父親を嫌いになった理由
出るわ出るわ、超壮絶なお父さんを嫌いになったときのエピソード。
見方によっては、お母さんを毒母だという人よりずっと生々しくて残酷な父親の話。
娘さんがいる父親アカウントのみなさんに強く主張したいんですけど、たとえ軽い冗談のつもりでも、父親から性的なからかいを受けたらその瞬間娘の父親に寄せる信頼は一旦ゼロになり、その後一生100%に回復することはないと思ってください。性的なからかいやちょっかい出しは、絶対しちゃだめです
— 王谷晶『完璧じゃない、あたしたち』1月発売 (@tori7810) 2018年7月16日
↑小説家の玉谷さんのツイートがきっかけに。
父親からの性的なからかい、ちょっかいは私もあります。
毒父を持つ人なら多くの人が経験があるんじゃないかと思います。
娘に対する「きわどい」(ていうかほとんどアウト)の性的な接触をしていた父。
そして法的にも世間的にも許されてきた父の正体。
今回は探っていきたいと思います。
目次
セクハラ・パワハラを繰り返していた父を愛していた私たち
私の父は今60代後半くらいですね。
以前対決して以来会っていませんが、風の噂で病気がちで通院していると聞きました。
私は子どもの頃から暴力的で母にDVしまくっていた父が好きでした。
気分屋の父は機嫌のいいときは既に小学生でもよく私を抱っこしたり、おんぶしたりと可愛がっていました。
その光景は「いいパパ」であり、私にとっても「いい父」でした。
私はそんな父が好きで、友人の前でも父の話ばかりしていました。
「いいな~、雨ちゃんのお父さん優しくて!」とよく言われていましたね。
しかし、それはあくまで機嫌がいい時の話。
仕事やなんかで機嫌が悪くなると母や子どもを怒鳴り散らし、暴力を振るいました。
夜中に叩き起こされて勉強をさせられ、出来ないと指を切り落とされそうになったりしたこともあります。
焼きゴテを当てられそうになったこともありますし、髪を持って柱に頭をぶつけられていたこともあります。
「このメス猫が!」
「親の顔色ばっかり見やがって!」
とことん殴られて、腫れあがった目で母に助けを求めても母はただ「お父さん今機嫌が悪いのよ」と言うように目を伏せられたこともありました。
それでも私は父が好きでしたし、家族も父には逆らえませんでした。
父に認めてもらうために一生懸命でした。
勉強も、部活も、友達がいますアピールも。
「みんなが雨のお父さん、面白いね!って言ってたよ」
「お父さん、私の友達に人気だよ!」
そんなことを言って喜ばせたこともあります。
父は「お前、学校で俺のことばっかり言ってるんやなー」とデレデレでした。
私は上の兄弟のように勉強で父に認めてもらうことが出来なかったので、それはもう必死でした。
でないと、父が私を見るたびに機嫌が悪くなって暴言を吐かれたり暴力を振るわれると思ったんです。
今思うと、私は父を愛していたんじゃなくて父に対する「恐怖」を勝手に「尊敬」とすり替えていただけなんです。
父の作り出した家庭という『独裁国家』の中で傷つかなくて済むように、戦わなくていいように動いていただけなんです。
私が幼少期に感じていた父への愛情は嘘だったんです。家族の誰も、父を愛してなんかいなかったんです。
ただただ、彼の感情の起伏が怖かっただけなんです。
突然太い腕を振るって頭上を落ちてくる肉厚の手が怖かっただけなんです。
暴力に屈していただけなんです。
毒父たちが娘(息子)を性的に見てしまう理由
Twitterのタグ『私が父親を嫌いになった理由』を読んでいるといかに日本中で虐待が見過ごされてきたかがわかります。
また、いかに父親(男)という存在が社会的に許されてきたかがわかります。
特に父親から性的なからかいを受けた娘たちの多くはその口を閉ざしてきました。
父親にされたことを恨んでも、誰にも言えないんですよ。
これまで日本では子どもの頃から性的なことがタブー視されてきた世代なんです。
「男はオオカミなのよ」なんて言われて性欲を見せびらかすことをある種の男らしさとして良しとされてきた世代の男たちが突然女の子を(たとえ娘であっても)人間扱いなんて出来ないんですよ。
「男はオオカミだ」と思い込んでいる男たちは女性に対して偏見的な目で見ています。
「男だから女より性欲があって当然」
「女は男に従うべき」という意識があるので妻や周囲の女性に対しても強気です。
また同時に、相手を尊重するという考え方がそもそも出来ていないので「子どもは親に従うべき」「子どもの意見なんて関係ない」という考えを持っています。
つまり、娘に性的なからかいをしてしまう理由としては、
「自分の子ども(娘)だから何を言ってもいい」
「相手は女だ」
「男には性欲があるものだ」
というこの3つの要素がかけあわさって「娘=性的なからかいをしても許されるもの」だという認識が出来上がるんです。
「性的なからかい」は子どもの心を深く傷つけます。父親という身近な存在が一気に「男性」となり、しまいには「恐ろしい同居人」とまで成り下がるのです。
「性的なからかい」を受けた子どもが声を上げられない理由
先にも書きましたが、こういうTwitterなどのSNSで初めて多くの人が「私も父にこんなことされました!」「今でも傷ついている」「絶縁した」という性的なからかいの被害に遭ったとの声を上げています。
知っての通り、親からの虐待は親への愛着や承認欲求の面から元々告白しづらいものです。
しかし、その中でも性的虐待(ここではあえて性的虐待と書きます)について子どもは特に口を閉ざします。
- (自分の告白のせいで)家庭が崩壊してしまうのを恐れている
- どうせ周囲は自分の言うことを信じてくれないと思っている
- 親ではなく自分が悪いと思っている
特に父親から「胸がデカくなったな」「もう生理か?」「もう男とヤったのか」のように自らの体の成長について目をつけられた娘たちは自らの体に嫌悪感を持つようになります。
羞恥心と罪悪感からさらに口を閉ざし、自分の肉体を呪います。
また、信頼していた父がそういう風な目を自分に向けるとは考えたくないのもあり、必死で「無かったこと」にしようと努力するので周囲は知ることもなく終わるんです。
家族にモラハラを繰り返す父親の正体
例えば「胸がデカくなったな!」と父が娘に言ってそのことで母親が「そんなこと言うもんじゃない!」と言って反省させられるんだったらまだいいんですよ。
でも、多くの場合「胸がデカくなったな」発言に怒る母親(妻)はいません。
「お父さんったらそんなこと言って…ふふふ」と笑って、「でもほんとに大きくなったわね!」と一緒になって感心するか、もしくは聞かなかったフリをして無視するかどれかです。
たとえ娘が「お父さんにこんなこと言われた!辛かった」と母親に訴えても、「まあそんなことくらい許してやんなさい」「何も考えてないのよ」「デリカシーが無いわよね」と言って流されるだけです。
しまいには「何言ってんの。父親なんだから娘にそのくらい言っていいじゃない!」と逆に意識していることに対して非難されてしまいます。
家族にモラハラを繰り返す、セクハラを平気で言う父親たちが許されてきた背景にはこういう父親と同世代の女性たちの『異常な寛容さ』があると思います。
(繰り返しますが)「男はオオカミだから気をつけなさい♪」なんて言っていた世代の女性たちにとって男のそういう身勝手さはある意味「男らしさ」であり、魅力でもあるわけです。
前の記事にも書きましたが、父親世代(団塊の世代たち)は女性を家庭に押しやり、職場には出来るだけ女性を入れないようにしてきたのでそもそも女性に対する扱いがわからないんですよ。
飲み屋のねえちゃんに接するくらいのフランクさが「女の正しい扱い方」くらいに思っているんです。
しかし、普通に考えると飲み屋のおねえちゃんと娘や妻は違うことくらいは分かりそうなもんですが、もう本当に無神経で許されて今までやってきたので「お、生理になったか?」「オッパイでかくなったな」というパッとひらめいた言葉が「男として気の利いた言葉」くらいに思っているんですよ。
信じられないけど。ホントに信じられないけど。
【モラハラ父への対処法】今後一切、許してはいけない。
私は父とは絶縁していますが、もし今あなたのそばにモラハラ・セクハラを繰り返す父親がまだいるなら絶対に今後一切のそういうあなたの心身に関わる「からかい」を許してはいけません。
「イライラしちゃって~。生理なんじゃないか?」
なんていう(本人にとっては)何気ない発言でも傷ついた、気持ち悪いのならハッキリとそう伝えるべきです。
あなたの言動が受け入れられない。言っていいことと悪いことがある、と子どもに教えるようにきちんと伝える必要があると思います。
これまで許されてきたセクハラ・モラハラを繰り返す父親たちは突然言い返されてさぞ怒るでしょうけど(飼い犬に手をかまれたみたいに感じるでしょうけど)
「もうそういう発言をして許されるような時代ではない」と伝えることは重要だと思います。
(まあ、お父さんたちはオッサンだから仕方ないか)
(男なんてそういう生き物よ)
というのはこれまでそういう男たちに我慢するために女性が作り出した幻想です。仕事でも家庭のことでも女性より男性が出来ないなんてことはないし、また女性も男性より出来ないことなんて何もないんです。
これはある意味、革命なんですよ。
父親世代には悪いですが、あまりにもジェネレーションギャップがあるんです。
「ああ、窮屈な時代になったなぁ」「やりにくいなー」と言われてもいいんです。
今までが変だったんですよ。
これからは一人で戦うことはありません。
こんな声『#私が父親を嫌いになった理由』をどんどん広めていって、時代を変えるべきなんです。
森雨でした。
↑第7章『性的な行為をする親』を参考にしました。
【お知らせ】あなたのためのメールカウンセリングやってます。
- 親との関係を見直したい
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