こんにちは、森雨です。
子どもを産んでしばらくして、外に子どもを連れ歩くようになると色んな母親たちに出会います。
そんなとき、多くの女性たちは孤独な育児を乗り越えるために仲間を探すものです。
どんなに人見知りの人であっても(なんとかしてママ友を作りたい)と願望を抱いています。
「ママ友なんて面倒くさい」と言いつつ、実は育児の苦労を分かち合える夫以外の人間と話したいと願っています。夜泣きで鬱鬱としているときにスマホでやり取りして共感し合いたい!という想いはあるんです。
子どもを抱き「こんにちは~、何か月ですか?」
なんていう会話から、相手の状況を探ってみようとトライしているときには気にならなくとも、なんとか「ママ友」という関係まで持ち込めた!という段階になってから、
相手が自分と違って仕事を持っていた。(産休中・近々復帰予定)
またはその逆で専業主婦だった。
こういう事実がわかると、お互い口には出さないものの多少気まずくなるものです。
今回は長きにわたって議論されてきた「働くママと専業ママ」についての考えてみました。
- なぜか傷つく相手の一言
- 働くママは偉くて、専業主婦は悪いのか?
- 保育園ママ・幼稚園ママとは
働くママも、専業主婦でいるママも、現代を生きる母親ならどちらにも考えるヒントになれば…と思います(^^)
目次
【なぜモヤモヤ?】働くママと働かないママがお互いを嫌うワケ
子どもを持ってから外に出てみると、同じような状況(にみえる)母親たちによく出くわします。
平日の午前中からスーパーやモールを当てもなくうろうろ…。公園までの道をぼんやり歩いて、たまにベビーカー(もしくは抱っこ紐)の中をチェックしてまた歩き始める。
家にいるのも息が詰まるし、だからと言って外に出ても特に用もない。(買い物しようにも重い荷物も持てないし)
子どももまだ公園で遊べないし、となるともううろうろ歩き続けるしかないんですよね。たまにベンチに腰を下ろしたり。自販機で無駄にジュース買って飲んでみたり。
そんなとき同じようなスタイルの母親と出くわして「こんにちは、いい天気ですね!」となんて声をかけてもらえるとまるで戦場で生き別れになっていた戦友と再会したような感動を覚えます。
そこでなんとなく打ち解けて、家が近所だということと子どもが同じくらいの月齢だということがわかり、ますます嬉しくなって3度目に出会ったときにようやく勇気を振り絞ってLINEのIDや連絡先を交換します。
(人見知りの私にもママ友ができた!)と嬉しくなって帰り道にまだ話せない子どもにベラベラ話しかけながら意気揚々と帰る…こういう経験、ある人意外と多いんじゃないでしょうか?
毎日夫としか話せない状況で、久々に他の大人と話す…こういう感覚は1人で育児する母親にしかわからないもんです。
孤独と不安な育児生活の中に一筋の光が射してきたところで、突然持ち上げる相手からの「保活どうする?」という問題。その時に初めて「私は産休中」「私は専業主婦」という事実が判明します。
互いに口には出さなくても「あなたは働けていいね。私は退職してどこに再就職できるか…」「あなたは保育園に入れるかどうかを心配しなくていいからいいね。今後仕事と育児を両立できるか不安…」という嫉妬や羨望が胸の中にうずまき、モヤモヤが胸に溢れます。
初めはお互い悪気はなくても、今のご時世働かずにいられる(夫の稼ぎだけでやっていける)主婦は悠々自適だと思われ、逆に働いているとまだ子どもも小さいのに可哀想…一番かわいい時期に離れ離れになるなんてという自分の中の罪悪感も手伝って、つい相手を疎ましく思うようになります。
孤独な中、つい色んなことを考えてつい相手の言う言葉を裏に裏にと取ってしまうんですよ。
- 私は子どもと離れたくないから…
- 子どもが帰るときに家にいてあげないと可哀想だし
- 私はそんな器用なこと(両立)できない
- 今しかない時間を大切にしたいから
という働くママへのセリフから、
- いいよね、働かないから時間があってー
- トイレトレも何もかも保育園が全部やってくれるから!
- (余裕がある分)買い物や旅行に子どもと行っている、贅沢できる
- 私は自分のキャリアも大事にしたいし、そういう輝くママでいたいの
働くママから専業主婦へのセリフまで、ネットで軽く探しただけでもこんな感じの実際言われた「モヤモヤさせる」セリフがたくさん出てきました。
まあよほど鈍感な人でない限り立場の違う人からそんな風に言われると「むかっ」ときますし、色々考えてしまいますよね。つまり、初めは悪気はないつもりでもついつい考えすぎて意地悪なセリフが飛び出してしまうわけです。
何かと相手と比べてしまいがちな日本人。これでは互いに距離がグングン開いて当然ともいえます。
【誤解を解く】専業主婦は楽でしょ?
まず、ここではっきりさせておきたいのが双方に大いに誤解があるということ。
例えば「専業主婦は暇である」という一つ目の誤解。
私は今でこそ働いていますが、専業主婦だった時期もありました。そのときに思ったのが、
「専業主婦はめちゃくちゃ忙しい」ということ。
家事をすること自体はそこまで大変ではないんですが、そこに育児が加わるともう大変。子どもの食事から子どもの遊び相手、買い出し…「専業主婦なんだから手を抜いちゃいけない」「働いていないから」という負い目を感じながら出来るだけそつなく主婦業をこなすのは本当に大変でした。
また、自分で稼いでいないので経済的にも余裕があるとは言えないんです。そりゃ中にはセレブママとして子どもをたまに民間の一時保育やベビーシッターに預けて好きなことが出来たりする人もいるでしょうが、多くの場合夫の稼ぎだけでやっているということから経済的にも不安を抱えているんです。
欲しい化粧品や服があっても我慢し続ける彼女たちが、キャリアウーマンとしてばっちりなメイクと服でキャリアを築き上げていく母親たちに劣等感を感じないはずはないんです。
家事・育児くらい評価されない仕事もないんです。しかし、家事・育児くらい重要な仕事もない。
決して「専業主婦で働いていないから、楽!」ということはないんですよ。
【誤解を解く】働くママは専業主婦を見下している?
先に言っときますが、働く私は働いていないママを「自分より劣る」と感じたことは今まで一度もありません。むしろ今まで一対一で子どもと過ごす時間が長かったので(待機児童だったから)「専業主婦の人は本当に偉い…スゴイ」と感じることの方が多いです。嫌みでなく!本気で。
上記にも書いた専業主婦が働くママに言われて傷ついた言葉の中に「いいよね…子どもといられて」というニュアンスの言葉がありますが、これは働くママたちの本音だと私は思います。
言葉足らずなので裏に取られることもあるんでしょうがきっと本気で「私ももっと子どもとのゆっくりした時間を過ごしたい。仕事のあとイライラせず子どもの世話したい。ご飯も手間かけて作ってあげたい」という気持ちがあるんだと想像します。
今の日本の社会で気持ちよく時短できる・子どもの病気のときにもスッと帰らせてくれる、働きながら子育てする人に理解のある職場なんて本当に!ひとつまみくらいしかないと思います。
テレビやドラマなんかでよく描かれるようなそんなキラキラママなんてごくごくごく一部です。たいていの場合はへこへこ頭を下げながら子どもの送り迎えしているんですよ。何で私ばっかり…と電車の中で泣きそうになりながらね。
夫は自由に仕事の時間をとれるのに、妻は常に子ども優先。「わがまま言って働かせてもらっている」という意識が抜けきれず、ちゃんとしなきゃと仕事をしながら家事・育児もそつなくこなそうとして自分の時間なんて一切取れないということもあります。
それまでバリバリ働いていたからこそ「子どもがいることを言い訳にしたくない」という想いが強いんです。それに、預けているんだからもっと頑張らなきゃとも思っています。
ただ、限界はもちろんある。
どれもこれも完璧に出来るわけがないんです。そんなこと不可能なんです。
いっぱいいっぱいになって泣く泣く仕事を辞めるお母さんもいます。どんなに子どもが可愛くても出産・育児のために自分が築き上げてきたものが崩れそう…となると辛くないわけがないです。ここで諦めたら子どもに当たってしまうかも、自分を見失ってしまうかもという恐怖が常に付きまといます。
だからそれはもう必死です。その必死さゆえに「いいな…専業主婦は」とつい口に出てしまうもんなんですよね。保育園に日中預けているというそういう育児の上での楽さはわかっていてもね…。
【なぜ比較するの】原因は女性の社会進出に対する無理解さ
初めに書いたように、育児中の母親たちはみんな「戦友」みたいなものだと私は思っています。それは別に働いていようが働いてなかろうが関係ありません。だってみんな同じ月齢くらいの子どもを持っていると大体悩みは同じようなものでお互いアドバイスし合ったり、共感しあったりするじゃないですか。
戦友(育児仲間)と語らうだけで不思議とスッキリしたり、情報共有して勉強になったりしますよね。
じゃあなぜ、立場の違う相手の言葉を逆手に取るような反応をしてしまったり、裏をかいてしまったりするんでしょう。お互い気遣いをし合えるはずの!いい大人の私たちが!
原因は女性の社会進出に対する無理解さにあると私は思います。
今日本の社会では、子どもを産んでも働き続けたいと考える女性は多いんですが、実際女性が妊娠してからの会社の風当たりはまだまだ強い。
例えばつわり。つわりは人それぞれ程度が異なり、四六時中吐き続けてとても仕事に行けない状態の人もいればさほど症状がないという人もいます。
理解が進まないために「妊娠は病気ではない」と言われ、やむを得ず仕事を休む妊婦たちが果たして社会的に守られている立場でしょうか?
また、妊娠を理由に仕事を退職するように促されたりすることもあります。(実際、私が以前働いていた歯科医院では妊娠=退職というのが当たり前でした)たとえそれが違法であったとしても、妊婦が法を手に戦うのは並大抵のことではありません。
『慣例』の名のもとに泣く泣く仕事を辞めさせられる女性たちもまだまだ多くいます。そして、退職したあとは子持ちを理由に再就職の道は険しいものとなるのです。男性は結婚している、子どもがいることで社会的に信用を得ますが、女性はその逆。「子どもが熱を出すたびに休まれると困る」「今後また子どもが出来ると困る」などという理由で何かとハードルが高いんです。
そうして社会から疎外される女性たちが多いにも関わらず、世間はどんどん『働くママ』を称賛します。女性向けの雑誌ひとつとっても、30代後半~向けの雑誌には働くママのファッションをテーマにしたものが多いです。ブランド品を身に着けたママタレントに「働くママは美しい」という見出しをつけて女性も立派な社会の一員であるという最先端風のイメージを披露します。
当然子ども服もブランド物。宅配食材をうまく利用して食事を作り、最新の家電を投入してでもどんどん働きましょう!という輝かしいキャリアアップの道を歩ませます。
自分の働いているお金でランチをし、子どもや夫にプレゼントを買い、将来に向けて貯蓄をする…。
そう、『輝くママ』を見て嫉妬しろとその風潮は言っているんです。一部の大手企業で働く『輝くママ』は『専業ママ』より優れていると言いたいんです。
こんな環境で果たして毎日閉塞感に苦しんでいる専業ママが追い詰められないと思いますか?
また逆も然りです。
未だに根強く残る日本固有の遺産『三歳児神話』を持ち出して働くママを攻撃する人がまだまだ社会にはいるんです。
私も経験がありますが、子どもが熱を出したり病気をしたりすると仕事を休むのはほとんど母親の方。「まだ調子悪そうだから休ませれば?」と言いながらいつものように出勤する夫の背中をモヤモヤしながら見つめる働くママは少なくないですよね。
仕事・家事・育児を必死でこなしていても、保育園に預けることで「子どもが可哀想」と言われることもあります。
自分自身「もう限界」と思いながらいっぱいいっぱいで働き、ジレンマにさいなまれても簡単にやめることもできません。
しわ寄せは子どもにも当然いくでしょうが、その前に母親は「輝くママ」にほど遠いほど消耗してしまうんです。
それぞれ事情がある。表だけを見て判断してはいけない
つまり、それぞれに苦悩があるんです。
決してどちらも心から納得して働くor専業でいるわけでもないんです。専業ママは「もっと自分のお金や時間が欲しい。社会に認められたい」と思うでしょうし、働くママは「もっと子どもと接する時間が欲しい。時間の余裕が欲しい」と思っています。
「ないものねだり」と言ってしまえばそれまででしょうが、それぞれ苦悩があるのは事実です。表面だけ見て判断してはいけません。
働きたくても働けない人。
辞めたくても辞められない人。
理想通りにいかないからこそ、お互いの表面的なところばかり見てつい心無い言葉をかける人も出てくるんだと思います。
しかし、繰り返しますがどちらの立場に原因があるという話ではないんです。
女性側の子育ての負担が大きすぎる。ワンオペ育児で子どもを預けたり頼れる人もおらず、孤立して追い詰められる母親たち。そして、社会に出て働く女性たちは職場の無理解に苦しめられることもある…。
「女の敵は女」
そんな言葉がありますが、これは切羽詰まった女たちが理不尽な社会への怒りの矛先を結局仲間である女性たちに向けているだけなんだと思うんですよね。
本当はお互い助け合う力を持っているのに、戦わされるのはこういう相手と比べさせられる社会の目なんです。
孤独感や劣等感を持たされているんです。惑わされているんです。
「保育園に入れてお金稼げて…ずるい!」
「夫と会社に理解があって…ずるい!」
「働かなくてもいい環境があって…ずるい!」
「母親なのにオシャレして社会に認められて出会いもあって…ずるい!」
「子どもとじっくり向き合う時間があって…ずるい!」
こういう「ずるい!」の無意味さに気づくべきなんです。それぞれに苦悩がある。それぞれにメリット・デメリットがある。劣等感を抱くな、とは言いません。私も劣等感ありますし。
でも、やっぱり無意味です。戦友は戦友。助け合うべきなのであって、戦うべきではないんです。
「わたしは、わたし」どちらの立場ももっと自信を持とう!
世の中には色んな立場に置かれている人がいます。裕福な人もいれば、そうでない人もいる。
近くに頼れる人もいれば、完全ワンオペで育児している人もいる。
どちらも置かれた状況で精一杯出来ることをやっているんです。
「ずるい!」と思うとき、「うらやましい!」と思うとき…これを原動力にして子持ちで働くことを考えたり、もしくは今の理解のない会社を辞め、転職しようか、それとも働き方を変えるか、辞めるか…という模索をしてもいいのかもしれませんよね。
誰になんと言われようと「わたしは、わたし」
それは子持ちであっても変わらないんです。母親という肩書は取っ払って、もっと自分勝手に、わがままに生きてもいいと思います。
森雨でした。
【おまけ】子育て中の今だから出来ることを探そう!
最後に。
私は第一子が生まれる前から在宅ライターとして働いていました。在宅ライターは子育て中でも自分のペースで働けます。私は子どもの寝た隙を見計らって細々とやっていました。
また、フリーランスとして保育園に子どもを入れることも可能です。
働いておらず「社会に認められたい」「少しでも働きたい」「お小遣いを貯めたい」と考えるママにはおすすめです。
☟資格所得も育児中にはおすすめ。在宅でも取得できます。
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